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「オルフェオ物語」考察〜アンジェロ・ポリツィアーノ


(モンテプルチャーノにあるカフェ・ポリツィアーノ)



Angelo Poliziano (1454- 1494)は、トスカーナ地方モンテプルチャーノ出身、ワインで有名な地名ですね。見て、この風景!行ってみたい!



さて、日本では彼の代表作"Stanze per la giostra"が、ボッティチェリの「春」や「ヴィーナスの誕生」に構想を与えたとして、その名を聞くことがあるくらいですが、イタリア文学においては大変重要な詩人です。

イタリア・ルネサンスの人文主義者、早くからその才能を買われメディチ家の秘書、家庭教師を務めました。またプラトン・アカデミーの中心人物の一人でもあります。

ホメロスの「イーリアス」を20歳でラテン語に訳した事で頭角を現し、古典語詩人として名を馳せますが、彼の功績は俗語すなわちイタリア語を、文語としてラテン語に匹敵する水準に高めようとしたことにあるそうです。


そして「オルフェオ物語」"Fabula di Orfeo"

オペラ創成期のみならず、後のオペラの歴史でも人気の高いオルフェオ神話を初めて戯曲化したのが、このアンジェロ・ポリツィアーノです。

1480年頃(諸説あります)マントヴァ・ゴンザーガ家の依頼で書かれたとされていますが、オウィディウスの『変身物語』とウェルギリウスの『農耕詩』から引き出されたオルフェオの悲劇的な神話は、彼の手により愛と死をめぐるドラマティックな物語となり、宮廷祝祭劇として幾度となく上演されてきました。オルフェオの物語はそれまでの宗教劇から後の世俗劇への流れを作り、100 年後のオペラ誕生の布石となったのです。

1607年に同じマントヴァでモンテヴェルディがオペラ「オルフェオ」(台本:A.ストリッジョ)を上演しましたが、ポリツィアーノ版「オルフェオ」が少なからず影響しているのかもしれません。


(原語のリブレットが読めます)

http://www.letteraturaitaliana.net/pdf/Volume_3/t63.pdf


(ポリツィアーノと豪華王の長男ピエロ)



以下、土屋美子氏の「ポリツィアーノ俗語作品研究」という論文からの引用です。

ー『オルフェオ』の詩行を彩る多韻律には、古代ギリシアのサテュロス劇の影響が認められる。悲劇や喜劇との比較において、サテュロス劇のジャンルを特徴づける要素は舞台で歌うこととされていたが、ポリツィアーノはこの要素を取り入れている。多韻律で構成されたこのテクストにはオペラにつながる要素が内在している。『オルフェオ』は音楽史において「オペラ以前のオペラ」とよばれているが、作者は詩と音楽を融合させるという試みに挑戦して劇作法における新機軸を打ち出したのである。ー



【公演情報】

オペラ「オルフェオ物語」 

台本:アンジェロ・ポリツィアーノ

原語上演(字幕付)<本邦初演>

8/14(水)・15(木) 18:30開演

川口総合文化センター・リリア 音楽ホール

指揮/音楽監督:濱田芳通

演出:中村敬一

【キャスト】

オルフェオ:坂下忠弘

エウリディーチェ:阿部雅子

アリステオ:上杉清仁

ティルシ:中嶋克彦

プルート:彌勒忠史

プロゼルピナ:中山美紀

モプソ/ダヴィンチ:黒田大介

ドリュアス&バッカスの巫女:赤地カレン、乙顔有希、細岡ゆき

舞踏:江澤淳泗

古楽アンサンブル《アントネッロ》

【チケット】全指定席 S席10,000円・S席ペア19,500円・A席7,000円

048-254-9900(リリア・チケットセンター)

0120-240-540(カンフェティ)

03-6431-8186(ムジカキアラ)

[web]https://eplus.jp(イープラス)

[mail]fest@anthonello.com(アントネッロ事務局)



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​© 2019 Parklingling

Photo by Yoshinobu Fukaya(aura2)

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